セブンオーナーの24時間営業に関する問題提起
先日、セブンイレブンのオーナーの方が、奥様がお亡くなり、人手不足から、止むを得ず、深夜営業の短縮を強行されました。
再三本部に申し入れたうえでの事だそうです。
結果、本部から契約違反で多額な違約金を要求されているとの記事がNHKほか、各局がテレビで取り上げていました。
全てのコンビニオーナーの方が悩み抜いている問題の提起だと思います。
政府も漸く腰をあげて、コンビニオーナーの実態解明に乗り出したようです。
10数年もの間、月次損益を見比べれば、コンビニチェーンの経営者としては、毎期増収増益をあげている本部、反比例して、下がり続けるオーナーの利益、わかっていた事と思います。
放置していた事は経営者として、無責任と言われても仕方ないと思います。
私は20数年前、コンビニのオーナーを経験しました。
コンビニは厳しいけど、稼げると言われていた時代でした。
53歳の私は、周りの反対を押し切り、敢えてチャレンジしました。
私にはとって幸いだったのは、立地の良い店舗を選んでいただいた事でした。
近隣に大手の会社の社宅、寮があり、住宅街という好立地な場所でした。
当時の駐車場としては大き過ぎるぐらいでした。開発の担当者と候補の店舗を何軒も下見して、慎重に半年くらいの時間をかけての選択でした。申し分ないような店舗でした。
折角立地の良い店舗を選んで頂いたのに、
店の運営をスムーズにまわせないで、残念ながら、一年ぐらいは苦労ばかりで、最初の1年は店利益が低く、前職の収入の半分以下でした。
その当時から、担当者によって、毎月の精算書を見て、オーナーの利益を心配する人、利益が少なくても、全く、無関心の担当者、色々でした。
事前の話と大幅に違う低利益、経営が上手く回らない原因が飲み込めなく、思い切ってエリアマネージャーに面談を申し入れました。
健全な経営になる為の総合的なアドバイスをお願いしました。
結果として、慣れるまで、廃棄予算を援助、担当者の交代、親身なアドバイスを頂きました。
新担当者も改善に向け努力してくれました。
私も必死になって、改善策に取組ました。
お陰で、3ヶ月前後で軌道に乗せる事が出来ました。
その頃から、強行に問題を提起しないと、変わらないようでした。
その後10数年は山あり谷ありの経営でしたが、収入面では、高収入の部類だったと思います。
当時を振り返ってみると、高収入のオーナーが30%、中収入が50%、低収入み20%そんな状況だったと思います。
当時のロイヤリティーは普通契約の場合48%でした。 私の場合開発担当者が保証金を積むと5%取り分が得だと聞き、思い切って保証金を積む契約を結びました。
この事が、長く続けられた原因の一つであると思います。
立地が大きく左右する店舗選択、天国か地獄、運命のわ分かれ道です。
担当SV、その上司、人間としての思いやりのある人、大きく違っていきます。
私の場合、店舗選定、契約条件、が幸運だったことで、恵まれた経営ができました。
その当時のオーナーの店利益は全般に比較的良い方だったと思います。
私の予想ですので、間違っていたら、お許しください。
年中無休の24時間営業、こんな厳しい仕事、年収1,000万以上稼げて、当然だと思います。
振り返ってみますと、20数年前、53歳で歩んだ、第二の人生、10年やれればと始めたのが20年続けることが出来ました。
店舗の選定、契約条件、良い担当者との巡り会い、言い分を聞いてくれる良い責任者が多かった事は幸運だったと思います。。
唯、本部の基本方針は店舗を増やし売上を伸ばす事だけで成長してきたように思われます。
担当者としては、店舗に豊富の在庫を持たせ、店舗の責任で過重労働等、労務管理を押し付けて、機会ロスがないように、品揃えをさせる、それが仕事と思って、そうせざるを得ないと思う社員が多かったのは確かです。
20数年前のオーナーと本部の関係はウインウインとなることが多かったのは事実です。
ところが、ここ10数年、コンビニエンスの基本である共存共栄の原理を疎かにしているのではないか?
小売業界の主役についたのは、加盟店の努力によるところが、大きかったと思われます。
私が経験した成功例のオーナーは30%ぐらいの成功例かもしれませんが、共存共栄の原理は働いていたと思います。
同時代のオーナーと会うと、昔はは良かった
なーと言う会話になります。
今後、急速に高齢時代になって行く事が予測されます。
第二の人生として、コンビニ経営を目指す高齢者が、少しでも減らないような魅力ある業種として、復活を期待したいです。
スーパーの巻き返し、ドラッグストアの増加、
コンビニ業界としては、厳しい環境は強まるばかりです。
本部は逃げないで、加盟店と一体となって、問題解決にあたって欲しいと思います。
24時間営業の是非ばかりではなく、人手不足による働き過ぎ、従業員の有給休暇の義務化等、の労働問題、コンビニェンストアー、オーナーの生活の根幹に関わる問題です。
問題が起きても、加盟店のオーナーは独立した事業主として、本部は関わらない姿勢を通しています。
今回こそは、加盟店任せにしないで、各店舗の生活が成り立つよう、真摯に向き合う姿勢を示して頂きたいです。
元コンビニオーナーとして、言いたい事を言わして頂きました。
振り返ってみますと、年中無休の仕事は開放感が全く味合えない、厳しい仕事だったと思います。
一方、若い従業員との、販売目標への達成感の共有、近隣のお客様、接客を通じて、地域社会への貢献等は、気力の充実に繋がって、楽しい経験をさせて頂き、長く元気に働く事が出来た原因となり、私自身としては、第二の人生として、コンビニ経営を選んだ道は、今でも良かったと思っています。
今後、高齢化が進む社会、夢が持てる業界と思われるよう期待したいと思います。